海上輸送や陸上輸送で用いられるコンテナは世界各地を往来するため、ISO規格 (6346) に則ったコンテナ番号とコードによって管理されています。
コンテナ番号とコードの読み方がわかると、一目でコンテナの所有者や積載物に関する情報を得ることができます。これらの意味を丁寧に解説しているサイトはいくつもありますが、今後タンクコンテナを観察する際に役立ちますので自分用にまとめておきます。
所有者が分かるISOコンテナ番号
実物が無いとわかりにくいと思いますので、以下のタンクコンテナの写真をもとに進めていきましょう。
写真の「CXTU 112867 9」の部分がコンテナ番号にあたります。コンテナ番号の最初のアルファベット3文字は所有者コード (owner prefix) もしくはBICコード (BIC code) と呼ばれ、コンテナの所有者を表しています。所有者コードはBureau International des Containers (BIC) という機関への届け出が必要で、登録されているコードをBICのウェブサイトで検索することができます。「CXT」を検索すると、SEACO SRLという会社がこのコンテナの所有者であることがわかりま
Container BIC Code Lookup Tool | BIC
BICコードは2000件以上登録されているので、一度にそれを一覧表示できるようなリストはありません。ただ、上記サイトでアルファベット順にまとめられているので、必要な人はそこから参照してください。
所有者コードの次にくるアルファベット1文字は設備分類 (equipment category) を表し、「U」は貨物カテゴリーに属することを意味します。ISO6346では他にJとZが規定されていますが、BICに登録されているコンテナではすべてがUになっています。
所有者コードと設備カテゴリの次にくる6桁の数字は、シリアルナンバー (serial number) です。所有者コード記載のオーナーによって付けられた番号で、コンテナ一つ一つに別々の番号が振られています。
コンテナ番号の最後に書かれた1桁の数字はチェックデジット (check digit) です。コンテナ番号の所有者コードとシリアルナンバーの正しさをチェックするための数字で、これもBICのウェブサイトで計算できます。
Container Check Digit Calculator | BIC
コンテナの大きさと積載品種別が分かるサイズ・タイプコード
写真の「22K2」のうち、最初の2桁はサイズコード (size code)、すなわちコンテナの大きさを表す情報です。最初の1桁はコンテナの長さ、2桁目はコンテナの幅と高さを意味します。
「22K2」では、1桁目の「2」でコンテナサイズが20ft、2桁目の「2」で高さ8’6″ft、幅8ftとなります。
3桁目と4桁目はタイプコード (type code) で積載品の情報を提示します。「22K2」の「K2」で、液体危険物を積んだ高圧タンク (>10bar) であることを意味します。
BICのウェブサイトでは、サイズ・タイプコードからコンテナの大きさや積載物の種別を検索してくれるツールが公開されています。
Container Size and Type Code Explained | BIC
また、サイズ・タイプコードの関係を一覧できるPDFも公開されています。自動計算ではなくて自分で調べたい人は以下リンク先の資料を使いましょう。